遅ればせながらですが、本年もAMAパートナーズ税理士法人をどうぞ宜しくお願いいたします。さて、昨年12月14日に自民党及び公明党より令和6年度の税制改正大綱が公表されております。ここではその概要を見ていきたいと思います。皆様の実務上の留意点の参考にしていただければと思います。
〇個人所得課税
①所得税・個人住民税の定額減税
②金融・証券税制(ストック・オプション税制の改正、特定中小会社及び特定新規中小会社の発行株式の特例の改正、NISA制度の改正など)
③子育て支援に関する政策税制(住宅ローン税制の改正など)
④土地・住宅税制(主に既存の特例制度の延長)
⑤租税特別措置等(主に既存の特例制度の延長)
⑥その他(主に既存の特例制度の延長)
〇資産課税
①土地に係る固定資産税等の負担調整措置
②租税特別措置等(登録免許税の軽減措置の特例など、相続税・贈与税については主に既存の特例制度の延長)
〇法人課税
①構造的な賃上げの実現(税額控除率の改正など)
②生産性向上・供給力強化に向けた国内投資の促進(イノベーションボックス税制の創設、暗号資産の評価方法の改正など)
③地域・中小企業の活性化(外形標準課税に関する減資への対応など)
④円滑・適正な納税のための環境整備
⑤その他の租税特別措置等(スマート農業技術の活用の場合の特別償却制度の創設など)
⑥その他(公益法人等の収益事業範囲の見直しなど)
〇消費課税
①国外事業者に係る消費税の課税の適正化(プラットフォーム課税の導入、事業者免税点制度の特例の見直し、簡易課税制度等の見直しなど)
②外国人旅行者向け免税制度(輸出物品販売場制度)の抜本的な見直し
③租税特別措置等(主に既存の特例制度の延長)
④その他
〇国際課税
①各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税等の見直し
②外国子会社合算税制等の見直し
③非居住者に係る暗号資産等取引情報の自動的交換のための報告制度の整備等
④その他
〇納税環境整備
①GビズIDとの連携によるe-Taxの利便性向上
②処分通知等の電子交付の拡充
③仮想・隠ぺいの事実に基づき更正請求書を提出していた場合の重加算税制度の整備
④偽りその他不正の行為により国税を免れた株式会社の役員等の第二次納税義務の整備
⑤保全差押え等を解除しなければならない期限の整備
⑥地方公金に係るeLTAX経由での納付
⑦その他
〇関税
①暫定税率等の適用期限の延長等
②個別品目の関税率の見直し
③輸入手続の利便性向上
④その他